宮木あや子『花宵道中』を読んだ。遊女たちの人生が美しくて儚い

宮木あや子さんの『花宵道中』を読んだので、感想をかきます!

未読の方はネタバレ注意です。

 

花宵道中のあらすじ

どんな男に抱かれても、心が疼いたことはない。誰かに惚れる弱さなど、とっくに捨てた筈だった。あの日、あんたに逢うまでは――

初めて愛した男の前で客に抱かれる朝霧、思い人を胸に初見世の夜を過ごす茜、弟へ禁忌の恋心を秘める霧里、美貌を持てあまし姉女郎に欲情する緑……

儚く残酷な宿命の中で、自分の道に花咲かせ散っていった遊女たち。江戸末期の新吉原を舞台に綴られる、官能純愛絵巻。

引用:花宵道中 (新潮文庫) Amazon内容紹介

 

 

宮木あや子『花宵道中』を読んだ感想

残酷な運命を抱えた女性たちの物語ではあるのですが、なぜか「花魁」とか「遊女」の世界はうつくしく惹かれるものがあります。

花魁言葉も好きです。

 

表題作の「花宵道中」

表題作の『花宵道中』は、朝霧の恋がはじまり、おわるまでの物語です。

「道中」ってなんだろう、と思ったのですが、花魁が着飾って道を練り歩くことをさしているようですね。

 

花魁の憧れだけれど一日ひとりまでしかできない決まりで、朝霧は花魁デビューの日もできなかった。

しかし朝霧の「道中」の夢をかなえるために半次郎が着物を用意するという展開が好きすぎる。

着物の描写がすごくいいなとおもいました。

 

蛍の瞬きのように、濃藍の闇の上で花たちは青白く浮かび上がっては消えてゆく。

 

体温が上がると花のような模様が浮かび上がる朝霧の肌も映像としてうつくしいけれど、この着物もまた凄そう。

「実写化でみてみたいな」と思ったら、安達祐実さん主演ですでに映画化されていました。

 

「青花牡丹」は「花宵道中」の過去編

3つめのお話『青花牡丹』では半次郎の過去が明らかにされています。

より物語の世界観が深まります。

『花宵道中』は宮木あや子さんのデビュー作ということで『青花牡丹』はそのあとに書かれたものでしょう。

しかしどこからが後付けで、どこからが既に作られていた世界なのだろうかと考えてしまいます。

 

花宵道中 (新潮文庫) [ 宮木あや子 ]
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